8月21日の適時開示で、株主優待の廃止・改悪に関する情報が出てきました。
最近この手のニュースが多くて気が滅入ってしまいます。
優待廃止:トラスコ中山(9830)
毎年12月末権利で従来実施していた、優待パンフレット(好きな商品を選んで注文)の配布制度が廃止となりました。
【参考:優待パンフレット商品の金額】
5,000円相当:100株以上
10,000円相当:1,000株以上
※1,000株以上の株主は、5,000円相当の商品を2つ選択でも可能。
管理人のコメント
こちらの開示は場中13:00に突然出てきましたので、サラリーマン投資家の方などは仕事が終わって開示をチェックして非常に驚いたのではないでしょうか。
これは株価の状況にも表れており、発表後~15時までより夜間PTS株価の方が低く出ていました。
恐らく、仕事後に優待廃止に気付き投げ売りしている方も多かったのでしょう。
(日経先物株価が下がっていた、という要因もあると思われます)
ただ他企業と違うのは、株主数や株主優待にかかる費用を提示している事です。
通常は「公平な利益還元のため~」といったお決まりのテンプレートが出てくるのがお約束ですが、株主総会の運営費用という一面も含め内情が正直に伝わっているので、ツイッター等での反応も比較的同情的(?)に見受けられます。
なおこちらの優待は品質が高くバリエーションも豊富だったようで、例えば台車や脚立・サーキュレーター・焼肉グリル・お米・トイレットペーパー詰合せ・食品カタログなど…色々なブログを見ても満足度の高い株主優待だったことが容易にうかがえます。
私もどこかでこちらの銘柄を購入しようとチェックしていた所でしたので、ある意味購入の踏ん切りがつかず良かったかもしれません(笑)。
しかし、平成29年で25,000名程度だった株主数が、もし優待が継続したとして今年は50,000名前後となる見込みだったようで…3年で倍増ですか。優待人気は衰える事を知りませんね。
優待改悪:平和(6412)
年2回(9月末・3月末権利)進呈のゴルフプレー等割引券の1枚あたり割引金額、ならびに配布枚数の基準が厳しくなります。
これまでの優待内容
1枚あたり最大3,500円分利用できる株主優待券。
2枚:100株以上
4枚:200株以上
6枚:300株以上
8枚:400株以上
※1回の来場につき、1名あたり1枚のみ利用可。
次回以降の優待内容
1枚あたり最大1,000円分利用できる株主優待券。
2枚:200株以上
3枚:300株以上
4枚:400株以上
5枚:500株以上
6枚:600株以上
7枚:700株以上
8枚:800株以上
※1回の来場につき、最大16枚まで利用可。
管理人のコメント
今回の制度変更で、1回あたりで割引できる最大額は確かに増えます。ただし
(1)100株優待が廃止された
(2)進呈枚数のハードルが上がった
(3)優待券1枚の価値が3割以下となった
上記の事から、かなりの改悪となります。
また同日に通期連結業績予想を発表しており、当期純利益は何とか黒字を確保しているものの、前年から90%以上黒字額は減少見込み(15,872百万円⇒1,000百万円)となっています。
とはいえ、平和はパチンコ・パチスロ機の開発とゴルフ場運営が主な事業ですが、どちらの業界も新型コロナの影響をモロに受けている中で、これでも黒字が出るのが意外です。
特にパチンコ・パチスロ機は、人気機種の発売できるか等の要因で売上も変わってくるので、その辺の影響があるのかもしれません。
以上、今回は株主優待廃止・改悪に関する記事でした!
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